COLORS in SHADOWS * SHADOWS in COLORS
● 多光源プロジェクションによるカラーインスタレーション
「COLORS in SHADOWS * SHADOWS in COLORS」は多光源プロジェクションによるカラーインスタレーションです。見えているのに見ていない、見たいと思わないと見えてこないという光と影そしてその狭間にある色彩に関わる問題は常に表現のテーマとして扱われてきました。
影の中の色彩をキャンバスに定着し光を表そうとした印象派の試みは代表的なものです。そして今日、科学技術の進歩により光や影、色彩を表現するメディアは物質的な「もの」から電子制御される光の様な現象的な「こと」まで広がりを見せています。これに伴い、光によって引き起こされる影と色彩のイメージは多様化し新たな表現の可能性が広がってきています。
この試みでは私たちが普段何気なく体験している光と影というインタラクションをデジタルメディアにより拡張し新たな色彩体験として提示しています。鑑賞者は天井から投影される光の中に入り自身の体を動かすことによって自身の影とのインタラクションを楽しみます。そして楽しみながら床面に落ちる分断された自身の影や影の中の色彩により、日常とは異なる光・影・色彩といった自身を取り巻く視覚環境や色彩知覚を再体験します。
この試みでは鑑賞者が容易に非日常的な自身の影とのインタラクションを体験できるようにするため、天井に8台のビデオプロジェクター設置して多光源ビジュアルイメージ投影を行っています。
それぞれのビデオプロジェクターはコンピュータ制御され異なるビジュアルイメージを床面に投影し、それらが重なることで床面に特殊なビジュアルイメージ投影環境を構成します。これにより鑑賞者は床面に設置された円形の白いスクリーンの中に入ることでビジュアルイメージ投影環境に干渉し多方向に落ちる自身の影とのインタラクションを体験できます。
●出展・展示
府中市美術館「第4回府中ビエンナーレ」